廃食用油のあれこれ
食用油は、動物性・植物性を問わず、日常の生活に欠かすことの出来ない栄養素として古くから用いられてきました。
しかし、使い終わった後の処理が適切でないこともしばしば。
例えば、大さじ一杯の廃食用油を魚が住める水になるまで薄めるには、 風呂桶20杯(6000リットル)の綺麗な水が必要であるといわれています。
令和4年末迄の日本の下水道普及率は81%程となっており、廃食油が海や川にそのまま流れてしまうと環境汚染に繋がってしまいます。
例えば、土に撒いたり埋めたりしても、 分解が遅いため雨で流出し河川に影響が出てしまうことも。
また、流しや下水に捨てると配水管や下水道、合併浄化槽を詰まらせる原因にもなります。
このように廃食用油は、当面、水質汚濁などの環境問題への対処が重要です。
適切な処分方法は、家庭では古紙などに染み込ませて生ごみとして出す、又は大量に廃食用油が発生する事業所では専門業者に処理を依頼することが、 現在望ましいとされています。
年間の食用油の国内消費が約248万tに対して、リサイクルされているのは45万t程度と言われています。
持続可能な社会の為に、環境問題と資源問題が両立するよう考えることも大切なときだと思います。